朝の出来事


今朝、会社へ行く電車の車中のこと。
珍しく座席に座ることができた。
隣には30才位の女性が座っている。
服装はこの時期には少し似合わないように感じた。
自分は新聞を広げて、ページをめくりながら見ていた。
すると突然、
”新聞!”
と声にならないような、でも刺すようなささやく声でつぶやいた。
新聞の紙面がその人にぶつかったのかと思ったが、そんなことはなかった。
”えっ”と思いながら、耳の錯覚か、何が言いたかったのか、すぐにはわからなかった。
よくわからないまま、新聞をたたみ、寝たふりをする。


自分が座っている向かいのドアのところに男性の人が立ってスポーツ紙を読んでいた。
たぶんカゼをひいているのだろう、何回か”ゴホッ、ゴホッ”とセキをしている。
すると隣の女性、今度は、
”うるさいッ!”
とまた声にならない小声でつぶやいた。
”変な人の隣に座っちゃった・・・あぶな〜ッ”って感じる。
そんなことが2回あった。


それにしても・・・・・
あんな人と一緒に仕事をしたら、どうなるのだろうか。
子供は泣くこともできないじゃないか。
神経質過ぎて、日常生活を営むことができるの?、なんて妄想していた。
自分が降りる前に、席をそそくさと立ち、視界から消えていった時、正直ホッとした。


少し怖い朝のひとコマ・・・