青蓮院門跡 その2


靴を脱いで、お寺の中に入ると大きな書が飾ってあった。
青不動開帳の思いを門主が書かれたものだろう。



11時からの護摩修行に参加しようと青不動の飾ってある隣の部屋に座る。
前から2番目の位置に座ることができた。
15分前から門主のお話しが始まる。
ちょうど自分の目の前に立って、ワイヤレスマイクを使ってお話しをされる。
座って聞いている人もいれば、立って聞いている人もいるようだ。
一番最初に、”お不動様のことを知らない人、手をあげて”と言われた。
非常に多くの方が手をあげられたようだった。
門主、思わず苦笑い。
お話しをされている間もザワザワ騒がしい。
お寺の中でお坊さんが話しをしているとはいえないような感じだ。
”京都”、”お寺巡り”、”観光”、そんな信仰とは別次元の言葉が頭を駆け巡る。
でも門主のお話しに耳を傾ける。


お話しが終わり、護摩が始まる。
門主、”お急ぎの方もおられると思うので、どうぞ移動されてください”と・・・・。
人がたくさんじゃ護摩焚きもできませんよという感じだろうか。
真言も般若心経もマイクを通して、お坊さんの声を聞くことになった。
やがてその時間も終わり、お札を受け取った。
その足でお寺の中を回り、西京極に向かおうかと思った。
でも物足りないというか、もう少しここで過ごすことができないだろうか。
そんなことを考えながら、美しく整備された庭が見える縁側に出た。
座ろうと思うが、写真を撮ろうとする人が次々にやってくる。
心がそわそわして、落ち着かない。
ふと見ると、さっき座った場所の隣には、写経を行なう部屋があった。